僕らもカープ

現在海外在住のカープファンが、現地観戦できない分の思いも込めて、カープを応援し続けるブログです。20数年来、カープを応援してきた視点から今年のカープの軌跡を自分なりに追いかけていくブログです。

公式戦での引退試合是非について考える CS導入以降も過去の慣例が継続しているジレンマ【閑話休題】

永川投手が先日CS出場を争う中日戦に先発。打者一人を抑えて見事な有終の美を飾ってチームの勝利に貢献してくれました。その一方でCS出場争いの佳境で引退試合の場として公式戦が使われ続けていることに一石を投じていた記事があり、意義深いと思いましたので今日はこのことについて書きたいと思います。 

 

 

引退試合の何が問題なのか

 

今回この記事を書くきっかけとなった記事がこちらです。

ロッテ・福浦和也「問題だらけの引退試合」(豊浦彰太郎) - 個人 - Yahoo!ニュース

 

この記事では福浦選手の引退試合について以下の点で疑問が生じることに言及しています。

 

・ロッテと楽天が0.5ゲーム差というCS出場権の得られる3位を巡って行き詰る競り合いを繰り広げる中で引退試合が設けられていたこと

・福浦選手の2軍での出場も限られていた中、また今シーズン引退試合まで一軍登録すらなかったこと

・そんな中で福浦選手がスタメンフル出場、公式戦の尊厳より球団としての興行が優先したように見えること

・福浦選手の引退試合について美談として報じるメディアばかりで疑問をなげかける報道が見られないこと

 

記事では細かく触れられていませんが、この試合は無事(?)福浦選手がスタメンフル出場したロッテが勝利しています。

福浦選手は7番指名打者で先発、4打数ノーヒットながら5点リードの最終回にはファーストの守備に就き、一二塁間のライナーに飛びついて好捕するファインプレーで最後のアウトをもぎとりそのまま引退セレモニーへという漫画のような展開。

結果的には大いに盛り上がる素晴らしい試合となったようです。

 

 

  

CS導入で減った消化試合、そして残る引退試合の慣習

そもそもなぜこういった問題が生じるようになったのか、それは間違いなくCS導入に起因します。

以前であれば優勝チームが決まった瞬間にそのリーグの全6球団の残り試合は消化試合に自動的になりました。

2位以下の順位が決まっていなくても、それはいわばプライドマッチのようなもの。

日本一への道が断たれるという観点では2位も最下位も大差ありませんでしたが、ご存知の通り今は違います。

 

観客動員の観点、短期決戦の盛り上がり、そういった興行的観点から言えばCSは大成功を収めています。

その一方で3位以上の順位争いにも大きな意味が出来たことで、消化試合が減少。

結果としてシーズンの最終盤に慣例として行われている引退するベテラン選手、球団への功労者としての花道としての公式戦への引退試合としての出場に疑義が投げかけられる形となっています。

今年についてはセリーグ、パリーグともに3位争いが最後の最後までもつれていることも、この問題に焦点を当たりやすくしていたと思います。

 

ちなみにもしロッテファンだったとしたら…福浦選手のフル出場には少なくても疑問を感じた、そこまでいかなくてもすっきりしない何かを抱えたんじゃないかと思います。

首脳陣が一軍の戦力になる、勝つための最善手と判断しているのであれば良いですが、今年の福浦選手はそれまで1軍登録すらされていなかったことを考えると…やっぱりそうとは思えませんよね…。

ただプロ野球は興行という面もありますから、総合的に考えてそれでもなおプラスになると球団全体で判断したんでしょうね。

 

永川投手の引退試合についても緒方監督から与田監督に対して、「真剣勝負で打ちに来てください」というお願いをしていたという後日談があります。

裏を返せばそんなお願いをしなければ忖度して試合結果を左右してしまう可能性がある、引退する選手の花道を飾らせないといけないという固定概念がまだ残っているということではないでしょうか。

 

ちょっと前の話ですが引退試合として登板した投手が最後の打者にホームランを浴びる…打った選手は試合後に涙を流す…そんなニュースもありましたよね。

いくら真剣勝負でといっても、ピッチャーにしてもバッターにしても対戦する相手に余計なプレッシャーがかかる、平常心では中々対戦できないであろうことも想像に難くありません。

 

かと言って引退試合を禁止する必要も自粛する必要もないと思います。

首脳陣の判断に一任、ただし出場するからには真剣勝負で投手として打たれようが打者として三振しようが一切相手が非難される必要はありません。

それが当たり前の雰囲気、文化が形成されないといけない。

それが出来ないならやはりオフシーズンのファン感謝デーや試合終了後にセレモニーだけにするとか別の方法はいくらでもあるでしょう。

個人的には翌シーズンのオープン戦での1日契約で引退試合を行うなどの対応、シーズンを跨ぐ形は好きにはなれません…シーズン最終盤の独特の雰囲気の中で、一つの風物詩としてやっぱり秋に送り出したいという想いはあります。

春先は新たなシーズンの始まり、準備期間ですからどうにもマッチしない気がしてしまうんですよね。

 

引退試合という慣習がCSという制度が導入されても続いていく。

引退する選手も、引退を送り出す側の選手、ファンも、なるべく多くの人が納得できるような文化、雰囲気が醸成されて野球文化がよい部分を残しながら発展していくといいですね!

 

CSからの逆転日本一へ、チーム一丸で今年も頑張ろう、カープ!

 

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