丸選手のFA移籍でカープは人的補償として巨人が28人のプロテクト外とした選手を1人獲得する権利を持っています。今日は複数のメディアでジャイアンツプロテクト予想記事が公開されていますので、それを基にカープとしてのねらい目がどの辺りになってくるかを考えてみたいと思います。
ジャイアンツ28人のプロテクト予想
現行のFA制度での人的保障については以下の記事である程度まとめていますので気になる方は参照ください。
カープとしては人的補償で選手1人 or 6000万円程度の現金のどちらかを選ぶことが出来ます。
複数の予想記事から、ある程度まとめると
プロテクト濃厚(複数の記事でプロテクトと予想されていた選手)
投手
菅野、田口、内海、今村、山口、高田、大江、澤村、宮国 、畠、鍬原、野上
捕手
阿部、小林、大城
内野手
坂本、岡本、吉川尚、田中俊、山本泰
外野手
長野、陽、亀井、和田恋
プロテクト外の可能性あり
投手
吉川光、中川、田原、桜井
捕手
宇佐見
内野手
北村
外野手
重信、松原
上記に名前がない選手は基本的にはプロテクト外濃厚と予想されています。
誰が見てもプロテクトであろうと予想されている24名の選手にあと4人誰が加わってくるかというところでしょうか。
カープが獲得しそうな選手は…
基本的に優先して考えるであろうは投手の獲得です。
相対的にチームの弱点といえるでしょうから、そこを底上げしたくなるのが人情でしょう。
まずネームバリューで見ると森福投手、大竹投手のFA組ベテラン投手がプロテクトから外れる可能性が高そうですがカープのチーム編成の傾向から言ってここを獲得する可能性は非常に低いでしょう。
実績が会っても直近で成績を残せていないベテラン投手を獲得して起用するくらいならカープの自前の若手投手達に機会を与えたいと考える球団です。
過去の人的補償での獲得を見るとプロテクトから漏れていた際に獲得すると個人的には一番面白そうだと思うのが谷岡投手、次いで中川投手あたりでしょうか。
谷岡投手は高卒社会人経由の入団でプロ入り2年目を終えたところの22歳と将来性は十分。
昨年が5試合で防御率12.00、今年は25試合で2勝1敗2Hで防御率は5.76。
1軍でも経験を積んでいますし、何より2軍での成績が26試合で防御率1.65と群を抜いています。
次いで面白そうと名前を挙げた中川投手も2軍では15試合で防御率1.35と結果を残してはいますが谷岡投手の方がイニング当たりの被安打、奪三振で一歩上の数字を残しています。
プロ入りから経験が浅く、伸びシロ、将来性を重視して人的補償の選手を獲得してきたカープのこれまでから考えるとぴったりな気もしますがどうでしょうか。
中川投手も大卒3年目を終えた25歳と若く、条件には合いそうですが個人的には数字だけを見れば谷岡投手が一番魅力的に見えます。
この2人はいずれも1軍では今年防御率5点台で打ち込まれた印象はありましたが、一岡投手も獲得直前のジャイアンツでのシーズンでは1軍では防御率5点台でした。
20代前半であれば1軍での数字と同じかそれ以上に2軍での成績を見ることが大事なような気がします。
桜井投手は大卒ドラフト1位入団ながらもプロ3年でまだ初勝利を挙げられておらず苦しんでいるところを見ると、多少優先順位は上記2人に比べて下がるか。
ただ素材としてはドラフト1位で指名されたことから分かるように十分でしょうし、今年も2軍で先発としてある程度イニングは投げて防御率2点台の数字は残していますからリスト外なら十分検討されると思います。
実績ある中堅組では今シーズン1軍で29試合の登板で防御率2.56の成績を残した田原投手が漏れていたら面白そうです。
吉川投手も防御率4点台ながらイニングは投げられますし実績十分の左腕ですからリスト外なら検討されるでしょう。
当然ジャイアンツもカープが野手よりも投手を獲得したいと思っているであろうことは織り込み済みでしょうから投手のプロテクトを手厚くしている可能性はあります。
谷岡投手は目に付いたプロテクト予想記事ではどこもプロテクト予想とされていませんでしたが、一岡投手で痛い目を見ているジャイアンツからしたらプロテクトされていてもおかしくないと思います…がおそらく外野から見ているだけでは分からないしがらみも多そうな球団ですから、その辺りが影響するんですかね。
次いで野手ですが、ジャイアンツが投手のプロテクトを厚くして野手まで手が回っていなければ当然指名はあり得るでしょう。
捕手は超若手有望株が2人いるので取る事はまずないでしょう。
宇佐見選手がプロテクトから外れていたとしても…です。
面白そうなのは松原選手、北村選手あたりでしょうか。
松原選手はジャイアンツの2軍で最多の473打席も与えられたまさに注目株だけにプロテクトに入っていそうな気はしますが、もし漏れていれば俊足の外野手だけに終盤の代走や守備固めで1軍でも活躍の機会はありそうです。
また打撃でも.316の打率を2軍で残していますし、育成出身のまさに伸び盛りという選手だけにプロテクトから漏れる可能性のある野手陣の中では一番面白そうな存在ではないでしょうか。
北村選手は大卒2年目の内野手。
こちらも2軍で374打席を与えられ.270を残したジャイアンツ期待の若手といえそうです。
曽根選手をトレードで採ったとはいえ、タナキクの世代と今年のドラフトで大量に獲得した高卒内野手との間の世代であり、補強としては十分に成り立ちそうです。
実績組みでは重信選手がもし漏れていれば面白い。
まだ25歳と若いですし、今シーズンは打席が少ないながらも.280と課題とされていた打撃でも伸びてきている気配が漂います。
…と色々書いてきましたが、カープファンの皆さんならご存知の通り、カープ球団は練習への取り組み姿勢や普段の素行も重視する球団です。
プロテクト外の選手からリストアップして、野球の成績、能力だけでなく素行面も含めて調査、検討することでしょう。
年明けまでかかるかもしれないと鈴木球団本部長のコメントが出ていましたが、やはり普段2軍で当たらないジャイアンツの選手だけに情報を集めるのも時間がかかるのは仕方がない気はします。
この記事でほとんど知らなかったジャイアンツの若手選手のことを多少調べて、書いていたらだんだん金銭よりも人的補償を求めた方が良さそうな気がしました。
特に若手有望株についてはドラフトでまず振るいにかけられて入団した選手達が、プロ入り後数年どのような成長を遂げたのか。
プロテクトで本当の有望株は獲れないとはいえ、プロの壁を破れそうかまである程度経過を見た上で選手を獲得できるチャンスはめったにありません。
丸選手の代わりとして期待するわけではありませんが、カープの力になってくれる可能性のある選手が獲れるチャンスがあるのであれば、金銭では代えがたい機会だと思います。
もし選手を獲得するのであれば広島にも早く慣れてもらったほうが良いという面もある反面、中途半端に獲得してチームとのミスマッチを引き起こしてもいけません。
じっくり慎重に検討してもらえば良いと思います。
来シーズンに向けて、一歩一歩準備を進めていこう、カープ!
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