僕らもカープ

現在海外在住のカープファンが、現地観戦できない分の思いも込めて、カープを応援し続けるブログです。20数年来、カープを応援してきた視点から今年のカープの軌跡を自分なりに追いかけていくブログです。

気持ちを切り替えFA丸の人的補償へ 再びカープ球団の眼力が試される【閑話休題】

FAを宣言していた丸選手がジャイアンツへ移籍することが発表されました。丸選手の穴は大きすぎて埋まることはないでしょうが、それでも4連覇を目指す来シーズンへ向けて人的補償で選手を獲得できる可能性があります。今日は過去の人的保障についてまとめてみようと思います。

  

 

FA移籍に伴う人的補償制度

丸選手は堂々のAランク選手ですので補償としてカープは巨人に対して、

  • 人的補償 + 2018年年棒の50% (丸選手の場合1億500万円程度か)
  • 2018年年棒の80% (1億6800万円程度)

 

 のどちらかを要求することが出来ます。

 

人的保障については巨人がプロテクトする28選手(外国人と直近のドラフト会議で指名した選手を除く)をカープへ提出。

そのリスト外の選手からカープが人的補償として獲得する意思があれば獲得できるというわけです。

 

なお、ライオンズも炭谷選手をFAで巨人に獲得されましたので同じく人的補償を求める権利があるわけですが、選択の優先権は同一リーグのカープが持っていますからそこまで気にする必要はありません。

カープとしてはジャイアンツがプロテクトしなかった選手1人か、選手を獲得しない代わりに6000万円程度の金銭を上乗せ要求するかを選択することになりますね。

 

 

 

 

カープ過去の人的補償で獲得した選手は…

カープが過去に人的補償で獲得した選手は2人だけ。

意外と少ない気がしますが、Bランク以上の選手が流出した際にはしっかりと人的補償を要求して戦力を埋め合わせしています。

 

1人目は2007年に新井選手が阪神タイガースへ移籍した際に獲得したのが赤松選手。

獲得した当時の赤松選手は大卒からプロに入って入団3年目の中堅にさしかかろうかという時期でした。

タイガースではその年28試合に出場するものの打率は.154と足・守備には光るものがありながら打撃がまだまだプロのレベルには達していない状態。

 

それでもカープが人的補償で獲得するとその翌年には125試合に出場して打率も.257を記録。

翌年は137試合に出場するレギュラーとなるなど大いに飛躍を遂げて1軍の戦力となってくれました。

 

その後も代走・守備固めに徐々に主戦場を移しますが、そのスペシャルな足・守備でチームにしっかりと貢献。

来年、闘病生活からの復活を期すまでのカープに入団してからの活躍は皆さんご存知の通りです。

 

www.bokuramocarp-blog.com

 

 

 

そして2人目ですが、2013年に大竹投手が巨人へFA移籍した際に獲得したのが一岡投手です。

獲得した当時の一岡投手はプロに入ってわずか2年目を終えたところ。

選手層の厚いジャイアンツでも1軍で9試合に登板して、2軍でもしっかりと結果を残していた期待の若手投手という位置づけだったと思いますが、当時のジャイアンツの分厚すぎる選手層の前にプロテクト漏れ。

カープがすかさず獲得したという流れでした。

 

そんな一岡投手はカープに入ってからすぐさま1軍で大活躍。

怪我でシーズン途中までの登板となりましたが31試合に登板して防御率は脅威の0.58。

人的補償による成功例の代表として取り上げられるまでになっています。

その後も安定した登板を続けてくれており、チームの3連覇への貢献度はいまさら語るまでもありません。

押しも押されぬ主力投手へと見事に成長してくれました。

 

 

プロテクトで外れる選手は大体が1軍半の中堅選手、伸びシロはあっても実力はまだまだの若手選手、ピークを過ぎたベテラン選手のいずれか。

カープの過去の2例を見ると、入団2年目 - 3年目の若手選手に的を絞って見事に成功を収めてきたことがうかがい知れます。

 

巨人の場合はFAで選手を積極的に獲得する反面、人的補償で選手を放出してきているチーム構造上、ピークを過ぎたベテラン選手を比較的多く抱えているチームです。

そのベテラン選手をプロテクトするかしないかで、リストから外れる選手が大きく変わってくるであろうことが容易に想像できますが、鈴木球団本部長が1年でも戦力になってくれそうであれば多少年棒が高くても獲得しに行く旨の発言でジャイアンツ側をけん制。

駆け引きは早くも始まっています。

 

今回の丸選手の移籍は球界でもそれほど前例がないMVP選手の国内でのFA移籍。

過去は2例だけで1999年に工藤投手、2006年に小笠原選手がいずれもジャイアンツへ移籍。

(松井選手が海外FAでヤンキースへ流出した経験もジャイアンツはありますが…)

 

そして今回の丸選手で3例目となりますが、29歳という年齢は過去2件と比べても圧倒的に若い。

ピークを過ぎてからの移籍というよりもまさにピークでの移籍という感じで向こう3年は今年のような化け物じみた活躍をしてもなんら不思議ではないと思います。

 

カープからFAで流出した外野手というと金本選手が真っ先に頭に浮かびますが、金本選手の場合は7年にわたってタイガースの主軸として大活躍しました。(移籍8年目に大きく数字を落として一気に晩年となりましたが…)

大卒でプロ入りした金本選手が移籍したのが30歳半ばに差掛ろう時期ですから今回の丸選手はいずれレフトへ守備位置を変えればそれ以上にジャイアンツで長いキャリアを築く可能性もあり、今年までの11年間で十二分に丸選手の凄さ・頼もしさが分かっているだけに頭が痛いですね…

 

まぁしかし決まったことをあれこれ考えていても仕方ありません。

丸選手も小さなお子さんを抱える中で、関東のチームへ行くことで神宮・横浜スタジアムの試合は自宅から通えそうですし、家族との時間が増えるというのも金銭面での条件の優位性に加えて考えたのかもしれません。

それだけで年間20試合以上遠征が減るわけですし、単純に1ヶ月家族と過ごせる夜が増えることになりますからね。

どういうものが決断に影響したのかは本人とご家族にしか分からないでしょうが、来シーズン以降当面の間、恐ろしい敵になるのは間違いありません。

 

人的補償で選手を獲得したとしても、それで丸選手の穴が埋まるわけはありません。

それでも来シーズン以降を見据えてチームにとって少しでも良い選択が出来ると良いですね!

イースタンとウエスタンで2軍はリーグが違うため、直接プレー機会が見るのが少ない選手からの選択となりそうですがカープ球団の眼力を信じて…

 

来シーズンに向けて、一歩一歩準備を進めていこう、カープ! 

 

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