僕らもカープ

現在海外在住のカープファンが、現地観戦できない分の思いも込めて、カープを応援し続けるブログです。20数年来、カープを応援してきた視点から今年のカープの軌跡を自分なりに追いかけていくブログです。

今年は丸・松山 来年も菊池・野村・會澤・今村…カープに迫るFA流出危機【閑話休題】

カープでFAという単語を聞くと連想されるものはどうしても獲得ではなく、流出。今の若くも成熟したチームで黄金期を迎えていますが、これから訪れるのは主力のFA問題です。ここまでのFAの歴史、そして今後やってくる主力のFA取得時期について今日はまとめておきたいと思います。

 

FA流出の歴史

 

FA制度が導入されたのは1993年のオフ。

2008年の制度改訂により現行の国内FA権取得(大学・社会人7年か高校8年)に遅れて海外FA権(一律9年)が取得できるルールとなっています。

またそれに合わせて、日本人選手のうち年俸が上位10名に入る選手を獲得する場合には見返りとしてプロテクト28人外の選手を放出する人的補償の制度も更新されています。

 

カープのFAによる選手の流出ですが、以下の通りです。

1994年 川口和久→巨人

1999年 江藤智→巨人

2002年 金本知憲→阪神

2007年 黒田博樹→ドジャース

2007年 新井貴浩→阪神

2008年 高橋建→ブルージェーズ(マイナー契約)

2013年 大竹寛→巨人 

 

国内に5名、海外に2名、計7人の選手がFAで退団しています。

特に国内移籍した5人は巨人か阪神と同一リーグのライバル球団への移籍となっただけにダメージが大きかったのを覚えている方は多いかと思います。

特に江藤選手から金本選手までの油が乗っている時期のリーグを代表する4番のライバル球団への流出は影響が大きく、カープが中々Aクラスにあがれなかった大きな要因だったと思います。

 

ここまでFAで加入した選手がいないのもカープだけ…当初はFA選手の獲得は行わない球団方針でしたが2010年にFA宣言した内川選手の獲得に乗り出したときは衝撃的でしたね。

結果的には失敗に終わったわけですが、カープが変わろうとしていることを強く印象付けてくれた出来事でした。

 

それでも2008年、当時の主力だった東出現打撃コーチがFA権を取得しつつも宣言せずに残留。

2010年には石原選手、2011年には栗原選手も宣言せずに残留と少しずつ潮目が変わっていきました。

 

FA権を取得した選手の宣言残留も近年は認めています。

これは金本選手の流出の際にFA権導入以来の宣言残留を認めない方針を頑なに貫いて、結果としてより大きな代償を払ったことの影響でしょうか。

2006年に黒田投手が国内FA権を取得したときに初めて宣言残留を認める旨、公の場で球団が発言しました。

それ以来、主力選手に対しては宣言残留が認められる形となっています。

  

 

 

今後の主力選手FA最短取得時期

2018年 松山・丸

2019年 野村・今村・會澤・菊池

2020年 田中

2021年 大瀬良・中崎・一岡

2022年 鈴木誠也 

 

今年国内FA権を取得したのは松山選手と丸選手。

どちらもカープの中軸を担う左打者、抜ければ一番の強みである打線の破壊力の低下は免れません。

 

さらに長期離脱なく順調にいけばですが来年は野村投手、今村投手、會澤選手、菊池選手がFA権を取得。

手を挙げれば複数球団からオファーが届くであろう面々、裏を返せば今のカープの主力を張る面々のFA権取得が迫っています。

 

この中だと会澤選手が今年の年棒だと人的補償不要のCランク。

今オフの契約更改では昨年の松山選手のケースのように人的補償が必要となるBランクに入れてきそうですよね…

 

 

今オフ松山、丸の動向は?

現在松山選手が推定年棒6500万円、同6300万円の大瀬良投手をわずかに上回ってギリギリ人的補償が必要なBランクになります。

丸選手は年棒でも球団の顔、昨年MVPを取ったこともあり推定2億1000万円で日本人1位のバリバリのAランク選手です。

 

昨年末の契約更改でともに単年契約、複数年契約を結んで先手を打つことはできませんでした。

二人とも権利を取得したときには「シーズン中のため何も考えていない」と当たり前ですが大人のコメント。

 

実際に行使するかどうかはオフにならないと分かりません。

11/5、本日FA宣言が解禁されましたが日本シリーズをおとといまで戦っていたこともあって2選手ともまだ態度を表明していません。

一部スポーツ紙が丸選手はFA宣言、松山選手はFA宣言せずに残留と報じていますがあくまで本人・球団からはまだ何も正式に発表されていません。

丸選手にはジャイアンツが4年20億とか、ロッテも争奪戦に参入とか報じられていますがこればかりは実際に正式ルートで発表されるのを待つしかないでしょう。

 

11/11現在丸選手はFA宣言、松山選手は宣言せずに残留となりました。

 

www.bokuramocarp-blog.com

 

 

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今オフ、水面下で球団がどのような手を打ち、交渉に臨むのか…そしてどのような条件を提示するのか。

今年だけでなく来年以降も引き止めないといけない選手がたくさんいますので難しいですよね…どうしてもこの2選手へ提示する条件と来年以降の選手達に提示する条件で比べられることにもなるでしょうし、今年だけを見ての条件提示はできないでしょう。

長期的な視野に立った上での条件提示になるものと思われます。

 

丸選手は言わずと知れた走攻守揃った素晴らしい選手。

MVPを獲得した昨年をも上回る自己最高のシーズンを今シーズンも過ごそうとしており、まさに今が選手としての全盛期。

FAで手を挙げれば他球団から破格の条件提示を受ける可能性は十分。

カープが優勝できるチームになっている分、誠意で金銭面の条件を多少緩和できる可能性はあるでしょうが、こればかりは何とも分かりませんね…。

 

松山選手の場合は金銭面だけでなく出場機会を求める可能性もあるだけに、より複雑な事情が絡みそうです。

今シーズン念願の規定打席到達の可能性が高まりつつありますが、これだけの選手。

他球団であれば相手が左腕であろうがレギュラーで常時試合に出て、既に複数年規定打席到達の実績を残していても全くおかしくありません。

 

金銭面の条件はもちろん、このオフ、そして来年オフ以降の主力選手達のFAでの流出を引き止めるためには「広島東洋カープ」という球団としてのパッケージ全てで条件を提示するしかなさそうですね…。

金銭面だけであれば以前よりはかなり改善したとはいえ、他球団に及ばない部分はどうしてもあるでしょう。

間違いなく球団の知恵の絞りどころです。

 

まずは応援する身としてはシーズンに集中。

それでも今オフはカープの話題に事欠かない感じになりそうですね…。

 

2006年、一度は国内FA移籍に傾きかけた黒田投手を思いとどまらせることが出来たように、ファンとの一体感や大声援というのもカープという球団の付加価値になり得ます。

もちろんそれをベースに決断してもらうことはできないでしょうが、迷っているときの最後の一押しにはなれるかもしれません。

 

選手が広島東洋カープという球団に愛着を持ってくれるように、これまで以上にカープに、そしてFAで去就揺れ動きそうな選手達にも熱い声援を送りたいと思います。

 

明日からもファンも含めてチーム一丸、チーム史上初の三連覇へ向けて一戦一戦頑張ろう、カープ!

 

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