連覇達成記念で野手陣の成績もまとめてみました(9/18連覇達成時、136試合消化残り7試合)。
強力打線でシーズンを通して投手陣を大いに助けた野手陣。
タイトル争いも佳境ですが、目立つのはやはり総合力でしょうか。
その中でも目立つ丸選手と鈴木誠也選手の好成績。
いかに素晴らしい中軸を持っているか、よく分かると思います。
主要野手の主な成績
打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | OPS | 得点圏打率 | 得点 | 盗塁 | |
田中 広輔 | 0.289 | 7 | 57 | 0.397 | 0.804 | 0.261 | 101 | 32 |
菊池 涼介 | 0.276 | 14 | 56 | 0.314 | 0.730 | 0.291 | 84 | 7 |
丸 佳浩 | 0.308 | 22 | 90 | 0.398 | 0.908 | 0.325 | 103 | 13 |
鈴木 誠也 | 0.300 | 26 | 90 | 0.389 | 0.936 | 0.308 | 85 | 16 |
エルドレッド | 0.265 | 27 | 78 | 0.368 | 0.900 | 0.326 | 40 | 0 |
松山 竜平 | 0.329 | 13 | 72 | 0.377 | 0.912 | 0.366 | 35 | 0 |
新井 貴浩 | 0.288 | 9 | 46 | 0.384 | 0.838 | 0.324 | 35 | 2 |
安部 友裕 | 0.309 | 4 | 49 | 0.354 | 0.753 | 0.336 | 63 | 17 |
西川 龍馬 | 0.272 | 5 | 27 | 0.310 | 0.728 | 0.308 | 1 | 1 |
石原 慶幸 | 0.204 | 1 | 12 | 0.252 | 0.503 | 0.225 | 11 | 1 |
會澤 翼 | 0.278 | 5 | 32 | 0.337 | 0.723 | 0.290 | 33 | 0 |
※赤字はリーグ内トップ10の成績
田中選手
今シーズン、より先頭打者としての役割に徹している田中選手。
そのかいあって打率も上がり、出塁率に至っては最高出塁率のタイトルも狙える位置につけています。
成功率にまだ向上の余地は残しますが去年からは格段の進歩を見せ、自身初の盗塁王のタイトルもほぼ確実。
チーム唯一の全試合フルイニング出場も継続中で、まさに不動のリードオフマンと言えるでしょう。
左投手も苦にせず素晴らしい成績が並びますが、強いて言えばチャンスで先頭に返ってきたときの打席とリーグトップの失策数を記録してしまっている守備の確実性でしょうか。
しかしキャリアハイの素晴らしいシーズンを送ってくれたことは間違いありませんし年々成長を感じられます。
短期決戦で昨年見せてくれたような大爆発に期待しましょう!
菊池選手
膝の状態が芳しくなく、守備面・打撃面での調子がなかなか上がってこなかった菊池選手。
それでも代わりのセカンドはおらず、菊池選手がスタメンを外れざるを得なかった5月にはチームも一時期調子を落としたことからもその絶大な貢献度がうかがい知れました。
そんな中でもパンチ力のある打撃でホームラン数は自己最高を記録。
打点数も自己最高の58打点まであと2と迫っています。
2番としてリーグトップの犠打数を記録するだけでなく、右打ちの技術には磨きがかかり、まぎれもなく守備でも攻撃でも欠かせない存在でした。
ただ強いて言うとすれば昨年から大幅増を記録してしまった併殺打の数でしょうか。
特別に多いわけではないのですがここを減らせればクリーンアップにつながる打順で打っているだけに得点力の更なる向上が望めます、贅沢でしょうかね…。
丸選手
個人的には鈴木誠也選手が離脱した今、シーズンMVPの最有力候補だと思っています。
表を見てもらえればわかると思いますがほとんどの主要な数字がリーグトップ10に入ってきています。
出塁して得点する面でも、得点圏にいるランナーを返す面でも一流の成績です。
上位打線とクリーンアップを見事につなぐ役目を果たしてくれました。
シーズンを通じて他の選手と比べても調子の波が少なかったこともチームの得点力の波を小さくする上で、見えにくいですが重要な貢献だったと思います。
タナキクマルトリオの最後を打つ丸選手が打つことで今シーズンから4番に座った鈴木誠也選手のプレッシャーが和らいだ側面もあり、そういった間接的な貢献も大いに評価されるべきだと思います。
相変わらずの高い出塁率を誇ると同時に安打数はリーグ最多を記録。
より好球必打の姿勢・一発で仕留める技術が高まった表れでしょうか。
2014年、昨年も素晴らしかったですが、キャリアベストのシーズンと言って良いと思います。
鈴木誠也選手
今シーズン、5番もしくは6番でスタートしましたが4月下旬からはすっかり4番に定着した鈴木誠也選手。
負傷離脱で悔しい思いもしたと思いますが、打線の好調も相まって規定打席には到達しています。
そしてそれまでに残していた成績が本当に素晴らしく、今でも主要な数字のほとんどがリーグトップ10入りしています。
ケガさえなければ全試合フルイニング出場でリーグMVP、そんな展開も十分現実的だっただけに残念でしたが、その実現は来年に期待しましょう。
とにかく来年、元気な姿でグラウンドで暴れてもらいたいところです。
エルドレッド選手
シーズン終盤に不振に陥りましたが、夏場までは高いレベルで安定した活躍を見せて打線を支えてくれました。
抜群の長打力と、勝負強い打撃をいかんなく発揮して27本塁打はチームトップです。
ここ最近、自身の不振が原因で出番が減っていることで規定打席はわずかに下回っていますが、達成のためには調子を取り戻すことが不可欠。
現実的には無理せず、若手にチャンスを与える起用になりそうでしょうか。
2年契約2年目の来年でチーム史上最長の在籍記録更新が既定路線となっている助っ人は、その真面目さと日本になじもうとする姿勢で、すっかりチームに溶け込むだけでなく、チームを引っ張っていってくれています。
外国人選手たちの兄貴分としての貢献度も十分。
今後も「ほぼ日本人」として野手陣を引っ張っていってもらいましょう!
松山選手
4月の抹消前までは打撃で非常に苦しみましたが、5月の復帰以来好調を維持してスタメンに定着、鈴木誠也選手離脱以降の4番目の打者としての凄まじい活躍ぶりは皆さんご存知の通りです。
シーズン序盤の不振と負傷離脱が響いて自身初の規定打席到達は来年以降にお預けとなりますが、それでも72打点はリーグトップ10入り。
得点圏打率は驚異の.366とその勝負強さが伺えます。
節目の10年目を迎えている今シーズン、課題の左腕攻略の糸口をつかんで、不動のレギュラーへの足掛かりとするには十分な成績でしょう。
短期決戦でも変わらぬ活躍を期待しましょう!
新井選手
昨年のリーグMVPは今シーズン、チームの若返りの影響もあり出番は限定的とはなっていますが、それでもヤクルト戦での代打逆転ホームランや、その翌日の土壇場での同点タイムリーなど、要所要所での大仕事をする存在感の大きさは健在でした。
堅実な守備も相変わらずでしたし、得点圏でも.324と勝負強い打撃も健在。
こんな大ベテランが代打として控えていれば相手にとってはとてつもなくプレッシャーになる選手です。
今年こそは日本一を取るべく、引き続き若いチームを引っ張っていってもらいましょう!
安部選手
今シーズン野手陣で最も飛躍した選手のうちの1人ではないでしょうか。
自身初の規定打席に到達し、一時期首位打者に立つなど好調な打撃でいまだにシーズン3割をキープ。
リーグ優勝を決定づけた阪神戦での逆転サヨナラ2ランホームランをはじめとして印象にも残る活躍を見せてくれました。
塁に出ては2度の2軍での盗塁王を経験しているように高いレベルでの盗塁技術を見せてくれています。
守備の堅実性と左投手への打撃には課題を残しますが、まだまだ伸びしろがあるということ。
西川選手の台頭でうかうかしていられないだけに、今後の更なる進化に期待です。
西川選手
ルーキーだった昨年、代打中心で天才的なバッティング技術を評価され今年はフルで一軍に帯同。
スタメンで起用される試合も増えるなど、高いレベルのカープ内野陣で出場機会を着実に増やすことに成功しました。
プロ初ホームランを記録するだけでなく、投手戦の中でも菅野投手からの決勝ホームランなど印象に残るバッティングも披露。
昨年課題だった得点圏での打撃にも素晴らしい向上が見られます。
ただまだカープの内野陣からスタメンを奪取するためには守備・打撃・走塁すべての面でレベルを上げていく必要があります。
決して簡単ではありませんが、西川選手の伸び方次第で今後のカープのチーム力の底上げが決まる、そんな素質もあれば可能性もある、来年注目の一人だと思います。
期待しています!
會澤選手
今シーズン、特にリード・キャッチングといった守りの面で素晴らしい成長を見せてくれました。
シーズン序盤は不振に苦しみましたが、その成長を評価されレギュラー捕手といって良い立ち位置まで登ってきています。
安部選手と共に最も飛躍した選手の一人だと思います。
キャリアハイの出場試合数を更新し、自身初のシーズン100試合出場を達成するなど数字もその活躍を裏付けます。
間違いなくカープの優勝の屋台骨を支え続けてくれた選手の一人です。
来年は試合終盤も任せられるような、そんな不動のレギュラーの地位を築く一年にしてもらいたいところです。
石原選手
會澤選手にスタメンを譲ることが多くなりましたが、出場した時にはまだまだ元気なところを見せてくれている石原選手。
シーズン序盤は打撃も好調でしたが、さすがにシーズン後半ではやや息切れ気味でした。
それでもベンチに控えてくれていることで試合の終盤に曾澤選手の打席でカープ自慢の代打陣を惜しみなく起用できるなど、その存在感はやはり貴重でした。
短期決戦では2人の捕手の使い分けが鍵になってきそうな気がします…期待しましょう。
控え陣
打席数で切りましたので個別に取り上げなかった選手たちも素晴らしい働きでした。
今シーズンのカープの得点力の裏には圧倒的な代打陣の成績があります。
代打打率.259、代打ホームラン9本、代打打点52はいずれもリーグトップ。
上記のレギュラークラスの選手たちのうち3人はベンチに控えているのですからそれもそのはず。
加えて代打で2打席連続ホームランデビューなど驚異の長打力を発揮してシーズン2桁ホームランを放ったバティスタ選手や終盤に昇格して好調な打撃で終盤の得点力維持に貢献した岩本選手。
代走として飛躍の年になった野間選手や上本選手といったスペシャリストも終盤の武器として大いに貢献しました。
忘れてはいけないのが天谷選手。
一軍と二軍を行き来しながらも要所要所でしっかり出番をつかみ取り、チームに貢献しています。
ここに堂林選手が加わり切れないのが残念ですが、ここで腐らず、来年出場機会をさらに掴んでもらいましょう!
そして来年、赤松選手の復帰も心よりお待ちしています!
主要タイトル争い(リーグトップ5)
首位打者
1 | マギー | (巨) | 0.318 |
2 | 大島 洋平 | (中) | 0.313 |
3 | 宮﨑 敏郎 | (D) | 0.311 |
4 | 安部 友裕 | (広) | 0.309 |
5 | 丸 佳浩 | (広) | 0.308 |
前半戦.333を超えるラインで争っていた宮崎選手、坂本選手が調子を落としたことで混戦模様です。
展開次第では安部選手、丸選手にも十分チャンスはありそうですが.320、少なくとも.315までは伸ばしたいところ。
今後の固め打ちは絶対条件になりそうですが狙ってもらいましょう。
ホームラン王
1 | ゲレーロ | (中) | 34 |
2 | バレンティン | (ヤ) | 31 |
3 | ロペス | (D) | 28 |
4 | エルドレッド | (広) | 27 |
5 | 鈴木 誠也 | (広) | 26 |
残り試合数が10を切っていることを考えるとゲレーロ選手の獲得が濃厚でしょうか。
バレンティン選手にもワンチャンスありそうですが、ゲレーロ選手が数字を伸ばすと厳しいでしょう。
規定打席に達していないエルドレッド選手、シーズン途中離脱した鈴木誠也選手もランクインしています。
打点王
1 | ロペス | (D) | 95 |
2 | 丸 佳浩 | (広) | 90 |
2 | 鈴木 誠也 | (広) | 90 |
4 | 筒香 嘉智 | (D) | 86 |
5 | ゲレーロ | (中) | 84 |
ロペス選手獲得が濃厚、丸選手にワンチャンスありと言ったところか。
鈴木誠也選手の離脱がなければ初のタイトル獲得が濃厚だっただけに残念ですが、言っても仕方ありませんね。
来年のリベンジに期待です。
最多安打
1 | 丸 佳浩 | (広) | 163 |
2 | ロペス | (D) | 158 |
3 | 田中 広輔 | (広) | 156 |
4 | マギー | (巨) | 155 |
5 | 桑原 将志 | (D) | 154 |
丸選手が現在トップです。
ただDeNAの方が3試合多く試合を残すだけに、優位に立っているとは思いますがほぼ並んでいると考えた方が良さそうです。
残り7試合と考えると田中選手は厳しいか。
一騎打ちを制して丸選手にタイトルを獲得してもらいましょう!
盗塁王
1 | 田中 広輔 | (広) | 32 | 71% |
2 | 大島 洋平 | (中) | 23 | 79% |
3 | 京田 陽太 | (中) | 21 | 66% |
4 | 糸井 嘉男 | (神) | 19 | 76% |
5 | 梶谷 隆幸 | (D) | 18 | 86% |
田中選手初のタイトル獲得が決定的です。
成功率も7割を超えて昨年から明確な向上が見られますが、もう一歩レベルアップできれば相手にとっての脅威も増してきます。
しかし、長打を我慢して出塁に徹してきたことで盗塁のチャンスも増え、それがタイトルに結び付きました。
素直に素晴らしいことですし、今後ますますの活躍を期待しましょう!
最高出塁率
1 | 筒香 嘉智 | (D) | 0.400 |
2 | 丸 佳浩 | (広) | 0.398 |
3 | 田中 広輔 | (広) | 0.397 |
4 | 鳥谷 敬 | (神) | 0.392 |
5 | 鈴木 誠也 | (広) | 0.389 |
混戦模様でまだ誰にでもチャンスがあります。
カープファンとしては丸選手、田中選手どちらかが取れれば最高ですね。
それにしてもこれだけアウトにならない打者が上位に並んでいるわけですからカープの得点力もうなずけます。
素晴らしい成績ですね!
総括
前半戦終了時点での攻撃面のチーム成績です(カッコ内はリーグ順位です)。
得点 706点 (1位) ※12球団ダントツの1位
打率 .274 (1位) ※12球団1位、2位はライオンズの.263
ホームラン147本 (1位) ※12球団2位、1位はソフトバンクの152本
盗塁 108個 (1位) ※12球団2位、1位は西武の116個
とにかく野手陣は抜群の成績を誇っています。
特に1試合平均で5点を超える打線の破壊力は相手チームの驚異のはずです。
投手陣も4点くらいなら逆転してくれるはずと、序盤に失点してリードを許しても粘り強く気持ちを切らさず投げれるのではないでしょうか。
若い投手陣を打撃陣がしっかりと支えて成長を促した、そんな構図で連覇を達成できたように思います。
というわけで個人的にはシーズンMVPは薮田投手ではなく丸選手推しです…どうなりますかね。
走者ありになると跳ね上がる打率で畳みかけ、また代打の打点数が12球団で突出した成績を誇るなど、ここ一番の場面で主力級の打者を打席に送れるチームの層の厚さも大きな武器となりました。
ただ短期決戦では投手の出来が勝敗を分ける面が強くなりがちですが、今のカープ打線であれば十分にプレッシャーを与えて得点をもぎ取れるはず!
まずはクライマックスシリーズでもその力を発揮して日本シリーズへの挑戦権をつかみ取りましょう!
今後も一戦一戦、チーム一丸で頑張ろう、カープ!
投手編はこちらから!
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