連覇達成記念に投手成績をまとめてみました (連覇が決まった9/18終了時点の成績です、136試合を消化、残り試合数は7試合)。
野村投手、大瀬良投手、九里投手の2桁勝利と岡田投手のシーズン規定投球回数の達成が目前に迫った個人記録でしょうか。
最後に願望込みの残り7試合の先発予想もしてみましたがどうなるでしょうか。
先発投手
野村投手 24試合 9勝5敗 防御率2.89 16QS 149 1/3回 102奪三振 WHIP 1.21
ジョンソン投手 12試合 6勝3敗 防御率4.16 8QS 711/3回 48奪三振 WHIP 1.40
薮田投手 37(14先発)試合 14勝3敗3H 防御率2.58 11QS 122回 111奪三振 WHIP1.16
岡田投手 23試合 12勝5敗 防御率3.63 13QS 138 2/3回 107奪三振 WHIP1.36
大瀬良投手 22試合 9勝2敗 防御率3.65 13QS 133回 98奪三振 WHIP 1.26
中村祐太投手 13試合 4勝3敗 防御率3.97 5QS 65 2/3回 46奪三振 WHIP 1.26
※赤字はリーグ内トップ10の成績
野村投手
野村投手はジョンソン投手が離脱する中、今シーズン主に火曜日の6連戦初戦を託され続け、高い安定感で期待に応えてくれました。
夏場に調子を崩して、昨日勝利投手の権利を持って降板も惜しくも2桁勝利達成を逃していますが勝利数、防御率、投球回数、QS数といった主要な数字で全てリーグトップ10に入っていることからもその安定感がうかがえるでしょう。
残念ながら今シーズンはタイトルには手が届きそうにありませんがカープの屋台骨を支える1989年世代の一人としてクライマックスシリーズでもやってもらわないといけない投手です!
ここから調子を上げて、残り先発機会はあと1試合かと思いますがそこで2ケタ勝利を達成してもらって、さらに勢いに乗って短期決戦での快投に期待しましょう!
ジョンソン投手
今シーズン2度の長期離脱の影響もあり、12試合の先発にとどまっているジョンソン投手。
そのうち8試合で試合を作っているのはさすがですが、WHIP(1イニングあたりに背負うランナーの数)は1.40とジョンソン投手としては信じられないような成績にとどまっています。
それでも8月末に復帰してからは2試合続けてジョンソン投手らしい快投を見せてくれたようにクライマックスシリーズに向けて、エースとしての働きが期待されます。
ポイントはこれまでの実績と比べて明らかに高い被打率.277をどこまで落とせるか、結局は本来のボールの球威・キレをどこまで戻せるかにかかっています。
開幕戦、まだ寒い雨の中でのナイターでひいた風邪をこじらせてまさかの2か月の長期離脱した影響(安静を余儀なくされキャンプで作ったシーズンに向けての体がここでリセットされてしまいました)をどこまでリカバーできるか、とも言えますがもうシーズンはプレーオフに向けての準備の期間に入っています。
シーズンでチームへ限定的にしか貢献できなかった悔しさを短期決戦にぶつけてもらいましょう。
薮田投手
今シーズン投手陣最大のサプライズとなりました。
野村投手、ジョンソン投手が軒並み勝利数を落とす中(2人で31勝から今シーズンは15勝)、その穴を埋めてくれました。
中継ぎでも序盤からフル回転でチームを支えてくれて、先発転向後も14戦11勝11QSと文句のつけようのないピッチングを披露してくれており、チームへの貢献度は絶大です。
残念ながら、シーズン序盤に中継ぎで登板していた関係で、規定投球回数に到達はできないかと思いますが奪三振数はリーグトップ10入り。
菅野投手を1勝差で追いかける最多勝も残り試合数から考えると厳しいですがまだチャンスはあります。
短期決戦でもこの調子を維持してくれるか。
飛躍のシーズンを良い形で締めてもらいましょう!
岡田投手
前半戦のローテーションを野村投手とともに引っ張ってくれた岡田投手。
シーズン中盤からはやや息切れして現在は2軍にいますが、それでもチーム2位の12勝を挙げて黒田投手の引退の穴を見事に埋めてくれました。
自身初の規定投球回数達成まではあと5回弱、首脳陣はあと1度先発の機会を与えてくれるのではないかと思います(願望込)。
そのチャンスをつかめるかどうかは岡田投手しだい。
リーグで10人強しか達成できないであろう実績を手にして、更なる自信を掴んでもらいましょう!
大瀬良投手
大瀬良投手も夏場に調子を崩して10日間の抹消はありましたが、それでも。自身3年ぶりの先発ローテーションをしっかりと回ってくれました。
シーズン2ケタ勝利は目前。
あと1度か2度であろう先発のチャンスを生かせるか。
去年ケガに悩まされたことを考えれば、久しぶりにほぼフル回転でのシーズンを送れて、それなりの満足感は得られているかと思います。
規定投球回数達成は先発登板が2度与えられればギリギリ届きそうですがどうでしょうか…
とにかくシーズン2桁、そして規定投球回数達成へ、期待したいと思います!
中村祐太投手
主に先発6番手としてシーズンの半分ほどで先発機会を得た中村祐太投手。
最初はやや力強さに欠ける投球内容でしたが最近では制球面だけでなく球威にも向上が見られ、先発事情の苦しいときにたびたびチームを救ってくれました。
打線の援護も受けて4勝を挙げ、着実に来年以降の更なる飛躍に向けての実績を作ることに成功しています。
岡田投手、大瀬良投手との絡みもありそうですが、クライマックスシリーズに向けて先発4番手、5番手の座を奪い取るチャンスもありそうです。
来年以降も含めて非常に楽しみな投手になってくれましたね!
リリーフ投手
試合数 | 勝利 | 敗戦 | 防御率 | 投球回数 | ホールド | セーブ | 奪三振 | 与四死球 | WHIP | |
今村 猛 | 67 | 2 | 5 | 2.42 | 63 1/3 | 17 | 23 | 68 | 27 | 1.26 |
ジャクソン | 57 | 2 | 2 | 2.14 | 59 | 28 | 1 | 53 | 19 | 1.00 |
中﨑 翔太 | 56 | 4 | 1 | 1.48 | 54 2/3 | 25 | 8 | 35 | 17 | 0.90 |
一岡 竜司 | 58 | 6 | 2 | 1.88 | 57 1/3 | 19 | 1 | 57 | 20 | 1.08 |
中田 廉 | 50 | 2 | 3 | 2.44 | 44 1/3 | 12 | 0 | 47 | 19 | 1.17 |
九里 亜蓮 | 32 | 9 | 5 | 3.74 | 113 | 0 | 0 | 96 | 47 | 1.34 |
ブレイシア | 24 | 2 | 1 | 2.51 | 28 2/3 | 2 | 1 | 18 | 7 | 1.26 |
※赤字はリーグ内トップ10の成績
今村投手
中崎投手の離脱で座った守護神の座をシーズンの大半にわたって見事に務めてくれました。
登板試合数リーグトップの数字が示すように、まさにフル回転で投げ続けてくれました。
ホールドポイント数(ホールドと中継ぎで挙げた勝利数を足した数字)、セーブ数を足した42はリーグトップの数字を記録しており、タイトルこそは取れませんがチームの勝利への貢献具合はそこからも推し測ってもらえると思います。
登板がかさみ調子を落としていますが連覇を達成した残りシーズンで少しでも疲労を抜いて、短期決戦に向けて調子を上げていってもらいたいですね!
ジャクソン投手
交流戦以降、調子を落として打ち込まれる場面が増えて現状は勝ちパターンから外れた時期もありましたが、一時期のどん底を脱して再びある程度計算できる存在となってくれています。
中崎投手の離脱時に好調を維持して8回の絶対的な存在として君臨してくれたことでスタートダッシュに大いに貢献してくれました。
勝ちパターンから外れていてもリーグ4位のホールド数がそれを裏付けています。
WHIP1.00は素晴らしい数字です。
印象と違ってフォアボールもそれほど出さず、勝ちパターンとして十分に計算できる状態に戻っているのではないかと思います。
短期決戦に向けて期待しましょう!
中崎投手
開幕直後に離脱して以来、1か月以上を経て復帰して以降フル回転で目立って調子を落とすこともなく、中継ぎ陣に安定感をもたらしてくれました。
主要中継ぎ陣の中でWHIP(1イニング当たり許す走者数)が1を切っているのはリーグでも4人(他には桑原投手、山崎投手、高橋投手、ジャクソン投手は1.00ちょうどです)
0.90はこの中でもトップの成績です。
守護神の座に返り咲いてからも昨日、優勝のかかる9回1点差を三者凡退で抑えてくれたように、実績、メンタル面も申し分なし。
短期決戦でも期待しましょう!
一岡投手
前半戦、特に5月頃は非常に不安定なピッチングを見せなかなか登板機会もつかめませんでしたが、ぐいぐい調子を上げて、気が付いたら防御率は1点台。
今村投手に次ぐ登板数を誇り、カープの中継ぎ陣を支えてくれました。
ストレートの威力も戻っており、2014年に離脱する前の良かったころのピッチングを彷彿とさせます。
フォークでもストレートでも三振を奪えるのが強みですね。
一岡投手が好調なことで勝ちパターンの起用に柔軟性を持つことが出来ています。
今後も大いに期待しましょう!
中田投手
シーズンを通じて、接戦での早いイニングでの登板、回の途中でのピンチの場面での登板、ビハインドの場面での登板。
そんな登板機会の読みきれない難しい起用法に応えてフル回転してくれました。
登板試合数、イニング数以上の貢献だったと思います。
2014年の66試合、78 2/3イニング登板の疲労から2年間離脱していましたが見事な復活。
すっかりカープの強みの一つとなった救援陣の厚みを作ってくれました。
今後もその素晴らしい火消し振りに注目です。
九里投手
開幕以来ローテーションを守っていましたが、調子を落とした時期に薮田投手が結果を残したこともあり、入れ替わる形で中継ぎに回って主に先発が崩れた際のロングリリーフ役を担っています。
昨年までの自己最多の2勝を大きく上回る9勝を挙げ、シーズン2桁勝利のチャンスも十分に残っています(先発ではないので試合展開に左右されるという面はどうしてもありますが…)。
113イニングはチーム5位。
先発並みのイニングを投げてくれているという緒方監督のコメントも納得です。
それでも本人は先発に強いこだわりがあるようで、今のポジションには満足していないでしょう。
今後もきっちりと今の役割で結果を残して、来シーズン再び先発ローテーション奪りに挑んでもらいましょう。
ブレイシア投手
昨シーズン大活躍したヘーゲンズ投手が思うように結果を残せず、シーズンを通して1軍にいることの多かったブレイシア投手。
他の中継ぎ陣が充実していたこともあり、主にビハインドの場面での起用となりましたが、防御率2.51は敗戦処理投手としては十二分な貢献でした。
逆転のカープを支えるのはビハインド時に余計な点を取られずに少しでも高い逆転の可能性を残すこと。
九里投手とともに十分にその役割は担ってくれたのではないかと思います。
ただ貴重な外国人枠をこのポジションに割くのは…ということでバティスタ選手が好調な際にはどうしても登録を抹消される立場にいたのも事実。
残りわずかなシーズンでそのポジションを確立する機会は巡ってくるのでしょうか…。
タイトル争い
最優秀防御率
1 | 菅野 智之 | (巨) | 1.72 |
2 | マイコラス | (巨) | 2.11 |
3 | メッセンジャー | (神) | 2.46 |
4 | 田口 麗斗 | (巨) | 2.84 |
5 | 秋山 拓巳 | (神) | 2.888 |
6 | 野村 祐輔 | (広) | 2.892 |
よほどのことがなければ昨年に引き続いて菅野投手で決まりでしょうか。
相変わらず巨人の3本柱は素晴らしい成績です、短期決戦では脅威ですね…。
最多勝
1 | 菅野 智之 | (巨) | 15 |
2 | 薮田 和樹 | (広) | 14 |
3 | マイコラス | (巨) | 13 |
4 | 田口 麗斗 | (巨) | 12 |
4 | 秋山 拓巳 | (神) | 12 |
4 | 岡田 明丈 | (広) | 12 |
残り試合数が巨人が11試合に対してカープは7試合。
菅野投手有利は揺るぎませんが、薮田投手にもチャンスはありそうです。
現実的には薮田投手は菅野投手と並んでの最多勝を目指すことになるでしょうか。
他力本願の側面もあるだけに難しいところですが、とにかくまずは次回登板で15勝目を挙げてもらいましょう!
最優秀中継
1 | マテオ | (神) | 41 |
2 | 桑原 謙太朗 | (神) | 40 |
3 | 三上 朋也 | (D) | 31 |
4 | ジャクソン | (広) | 30 |
5 | 中﨑 翔太 | (広) | 29 |
5 | 岩瀬 仁紀 | (中) | 29 |
シーズンを通して勝ちパターンを任され続けたマテオ投手、桑原投手のタイガース陣どちらかの受賞が決定的です。
カープからはジャクソン投手が4位、中崎投手が5位タイにランクイン。
一岡投手、今村投手も15位までに入っており、カープの流動的な中継ぎ陣の起用が見て取れますが、タイトル争いの観点からはやはり通年通してポジションを守れないと厳しいですね。
最多セーブ
1 | ドリス | (神) | 34 |
2 | 田島 慎二 | (中) | 33 |
3 | 山﨑 康晃 | (D) | 25 |
3 | カミネロ | (巨) | 25 |
5 | 今村 猛 | (広) | 23 |
ドリス投手、田島投手の争いは最後まで目を離せませんね。
今村投手と中崎投手のセーブ数を足しても31、独走での優勝ながら強力打線の援護で4点差以上で勝つ試合も多く、贅沢な悩みですがセーブ王のタイトル奪取は今シーズンも難しかったでしょうか。
最多投球回
1 | マイコラス | (巨) | 174 2/3 |
2 | 菅野 智之 | (巨) | 172 1/3 |
3 | 田口 麗斗 | (巨) | 161 2/3 |
4 | ブキャナン | (ヤ) | 154 2/3 |
5 | 野村 祐輔 | (広) | 149 1/3 |
ジャイアンツの3本柱が上位を独占。
今シーズンのこの3人は出色の出来だったことがここからも分かりますね。
野村投手はカープで唯一の規定投球回達成確定者です。
岡田投手がもう一度先発の機会があれば達成できそうですがどうなるでしょうか…。
最多奪三振
1 | マイコラス | (巨) | 176 |
2 | 菅野 智之 | (巨) | 161 |
3 | メッセンジャー | (神) | 147 |
4 | 今永 昇太 | (D) | 129 |
5 | 濵口 遥大 | (D) | 119 |
最多投球回を誇るマイコラス投手が高い奪三振率と相まってリーグトップの奪三振を記録しています。
ケガさえなければメッセンジャー投手も有力候補でしたが…やはりタイトルを取るには通年での活躍が必要ということですね。
裏を返せばタイトル獲得者はそれだけ通年で活躍したということであり、それだけ価値があるということです。
ローテ予想と総括
チーム投手成績です(カッコ内はリーグ順位)。
チーム防御率 3.37 (3位)
総失点 513 (3位)
カープより上位にタイガース、ジャイアンツがいます。
ジャイアンツは先発3本柱に引っ張られて、タイガースは強力中継ぎ陣に引っ張られての成績だと思いますが、カープはそのどちらもバランスが良く、総合力で勝負と言ったところでしょうか。
残り7試合。
クライマックスシリーズに向けた調整がメインになると思いますが、野村投手・大瀬良投手・九里投手の2桁勝利に岡田投手の規定投球回数到達と言った個人記録もかかってきます。
個人的な願望込みの予想ですが…
21 (木) 阪神戦 ジョンソン投手
22 (金) 巨人戦 大瀬良投手
23 (土) 巨人戦 薮田投手
24 (日) 中日戦 岡田投手(ドラゴンズとの相性は良くないので中村祐太投手の可能性も十分にありますが…)
27 (水) ヤクルト戦 野村投手
30 (木) 横浜戦 薮田投手
1 (金) 横浜戦 ジョンソン投手からの猫の目継投で調整優先
先発が崩れたり不安定な試合があれば九里投手に勝ち星をつけようと意図した起用も見たいですね。
どんな形であれ、記録を達成することは自信につながるはずです。
残り試合、調整と記録達成の両方を追いかけるそれはそれで難しい起用を迫られるであろう首脳陣の采配にも注目です。
チーム一丸、クライマックスシリーズに向けて頑張ろう、カープ!
野手編はこちらから!
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