ジャイアンツが球団ワーストの13連敗を記録しましたが、カープも決して他人事ではありません。
今日はジャイアンツの連敗に見る悪循環の怖さに加えて、過去のカープの連勝、連敗記録について書きたいと思います。
巷で騒がれているようにジャイアンツが42年ぶりに球団ワーストを更新する不名誉な13連敗を記録しました(6/9に連敗を止めました。セリーグ記録はスワローズの16、プロ野球記録はマリーンズの18)。
原因は戦力が足りないというよりも、悪い流れのどツボにはまってしまっているだけだと思います。
今シーズン、阪神戦の大逆転負けをきっかけに5月中旬までのカープが先発も中継ぎも調子を落として、フォアボールで崩れ続けてそうなりかけたように、です。
一つ歯車が狂い始めると戻すまでに非常に苦労することはカープファンの皆さんもほんの少し前に体感したことと思います。
3本柱の菅野投手、田口投手、マイコラス投手の登板試合で揃って2連敗する確率はそれだけでもシーズンに一度あるかないかというレベルでしょうし、その3本柱以外の投手の登板試合でも負け続ける確率をさらに掛け合わせれば、数十年に1度あるかないかというレベルだと思います。
確率論ではそうでも、それでも今回のように現実問題としてそれが起こってしまう。
悪い流れが更なる悪い流れを呼びこみ、どツボにはまって抜け出せない。
連敗を止めようと必死になればなるほど、力みが出て普段のパフォーマンスを発揮できない。
単純な確率論ではない語れないのも野球というスポーツですよね。
ちなみにそれまでの球団ワーストだった11連敗は比較的歴史の浅い楽天と並んで12球団最小タイ。
いかにジャイアンツがその長い歴史で強さを保ってきたかがこの数字からも読み取れます。
それだけにこの記録を更新した今、これほど騒がれる一大事になっているわけですが。
さて、カープの球団ワースト連敗記録はというと球団創設直後の1950年と1999年に記録した13連敗となります。
この数字はセリーグではタイガースの12に次いでジャイアンツと並ぶ2位タイの数字です。
カープもほんの少し前まで長らく低迷期が続いたり、黎明期にはお荷物球団と揶揄された時期もあっただけに少し意外でした。
プロ野球ワーストはロッテが1998年に記録した18になります。
話は逸れますがあの時のロッテファンの行動には胸を打たれました。
連敗中でもマリンスタジアムに掲げた横断幕、「マリーンズ、俺たちがついてるぜ」や、当時スワローズの持っていた不名誉なプロ野球記録の16連敗に並んだ試合のあと、スタジアム正面で選手たちを鼓舞するように「マリーンズは俺たちの誇り」と歌い続けるその姿。
3週間も続けて白星から遠ざかる中、なかなか簡単ではないでしょうが、ファンとしてそうありたいと思わせられる光景でした。
さて、話が逸れました。
カープの連敗記録の話でしたね。
最初の13連敗を喫した球団創設1年目、1950年はチーム創設1年目ということで選手の質、特に投手陣の質は他球団と比較にならず41勝96敗‘1分、勝率.299、チーム防御率5.20を記録した年です。
資本金が不足し、選手の給料にも遅配がでるような事態となり、他球団との合併話も出る始末、最終的にはファンに協力を求め危機打開を図ることになりあの樽募金へとつながっていきます。
樽募金はマツダスタジアム建設時に平成の樽募金として復活したように、ファンと球団のつながりを語るうえで欠かせないエピソードとなっていますよね。
一方、2度目の13連敗を喫した1999年のカープは打撃陣に緒方現1軍監督や、前田選手、阪神の監督を務める金本選手、江藤選手ら和製スラッガーがずらり。
野村前1軍監督もバリバリの現役時代です。
これだけの打線がありながらなぜこれほどの大型連敗を…というと原因は守りの粗さと投手陣にありました。
その年、規定投球回数に達しているのは佐々岡現2軍投手コーチただ一人。
紀藤投手、高橋建投手、ミンチー投手ら懐かしい名前がずらりと並びますが、シーズンを通じて安定した投球はできませんでした。
ブレイク前の黒田投手も期待の若手として打ち込まれながらも実戦経験を積んでいった年です。
結局この大型連敗前には首位と1ゲーム差につけるなど健闘していたカープでしたが、大型連敗をきっかけに失速して以降、再浮上はかなわず。
結局は57勝78敗の5位に沈んだシーズンとなりました。
その一方で球団の連勝記録はというと1984年に記録した12です。
この数字は比較的歴史の浅い楽天の7、ベイスターズの10に次いでスワローズと並んで12球団中9位タイの数字になります。
昨年この年以来となる11連勝を記録したのは記憶に新しいところです。
ちなみにプロ野球記録はホークスとロッテの18。
1984年のカープと言えばそう、カープが最後に日本一に輝いた年になります。
野手陣では山本浩二選手、衣笠祥雄選手、山崎隆造選手、高橋慶彦選手、達川光男選手、長嶋清幸選手、投手陣では山根和夫投手、北別府学投手、大野豊投手の先発三本柱に川口和久投手や小林誠二投手 等リアルタイムで見たことがなくとも聞いたことはある、そんなカープ黄金期を支えたそうそうたるメンバーが並んでいます。
この年は開幕直後に球団記録となる12連勝を記録し、快調なスタートを切ったカープでしたが、5月以降中日が盛り返しデッドヒートを繰り広げ、最終的には3ゲーム差で優勝。
勢いに乗り4勝3敗で日本シリーズも制して見事日本一に輝いています。
今年もこの年のように開幕早々10連勝を記録、盛り返してきたタイガースとのデッドヒートを制して優勝、その勢いで日本一、そんなシーズンになれば最高ですよね。
まだまだ優勝を意識するのは時期尚早。
ただ夢見るのもファンの自由、そんなこんなで一戦一戦、できることを確実にこなして一勝一勝積み重ねてこの夢を現実に変えてもらいましょう。
良い時があれば、悪い時もある。
今は、数年前から考えれば夢かと思うくらい強くなったカープですが、近い将来で言えば今シーズン再びチームが調子を落とすときはくるでしょうし、もっと長い目で見れば再びチームの転換期を迎えるときもくるでしょう。
そんな中でもマリーンズを支え続けた、勇気づけたマリーンズファンのように悪い時でも、カープを応援し続けられるよう、ファンとして精神的にも成長していきたいと思います。
明日からも、チーム一丸で頑張ろう、カープ!
その他の注目記事はこちら。
このブログの応援もよろしくお願いします♩⇩