今季、特に先発ローテーション投手の離脱で2軍からの昇格をフル活用してここまでのシーズンを過ごしているカープ。
衝撃デビューを果たしたバティスタ選手も2軍で多くの出場機会を与えられ、育成選手として技術を磨いてきました。
そんなカープ1軍を支える2軍を指揮するのは水本勝己監督。
今回は水本監督を特集した記事があったので、調べたことと合わせて紹介したいと思います。
今回、元となった記事がこちら。
【野球】首位広島の陰に現役時代実績ゼロ2軍監督の存在/オピニオンD/オピニオンD/デイリースポーツ online
記事では昨シーズンから2軍の指揮を執る水本監督が現役時代ほとんど選手としての実績がないこと、ブルペン捕手からブルペンコーチ補佐、3軍統括コーチ、2軍バッテリーコーチを歴任して2軍監督に就任したこと、2軍での試合の勝利を目指しながらも1軍を最優先し、1軍が強くなるためには何をすればよいのかを常に考えていること等を特集しています。
調べてみましたが水本監督はスカウト網には引っ掛からずにドラフト指名はなく、プロの夢をあきらめきれずに入団テストを受けて合格、1989年のドラフト外でカープに入団します。
1989年のドラフトと言えば、ドラフト1位は佐々岡真司投手、ドラフト4位は前田智徳選手、ドラフト6位に浅井樹選手など、カープの投打を支えた名選手がずらり、そんな選手たちと水本監督は同期入団となります。
現役時代の水本監督はプロの壁に阻まれ1軍の舞台を経験することなく、現役は2年で退く決断をします。
そして翌1992年から2007年途中まで、何と15年以上にもわたってブルペンキャッチャーとしてカープを影で支え続けます。
紹介した記事では水本監督が2軍監督に抜擢されたされた理由として「誰にでもモノが言える」ことが評価されたとされています。
選手のためになると思えば、ブルペンキャッチャーという立場にこだわらず、主力選手に対しても苦言を呈することもあったようです。
その反面、選手のためにできることがあれば可能な限りやる。
そういった厳しさと優しさを併せ持つ人格が評価されたようです。
2軍監督同期にはタイガース掛布監督やドラゴンズの小笠原監督、オリックスの田口監督など現役時代の名選手がずらり。
しかし指導者としての実績ではこれらのビッグネームにひけをとらないどころか、水本監督は裏方たたき上げのため上回っています。
自身がプロの壁を経験しているだけに、現在下積みで苦労している選手たちへの気配りも名選手たちとは違った視点でできるはずです。
また現役時代は雲の上の存在となっていた同期入団の佐々岡元投手も今では2軍の投手コーチ、堂々と一緒に仕事をしています。
メジャーリーグでは当たり前となっている、現役時代にほとんど実績のない選手の監督への抜擢。
現役時代、メジャーリーグでの出場経験なしの監督が最優秀監督賞を受賞していたりもします。
それに比べて日本では監督がスポーツ紙の見出しを飾ることも珍しくなく、その名前で集客を見込んでいる側面もあることから、特に1軍監督には現役時代実績のない(知名度がない)人材の抜擢はほとんど見受けられません。
そんな中、2軍監督とはいえ、こういった人事を実践できるカープの球団経営には柔軟さがあるように思います。
表舞台からはなかなか見えにくい部分ですが、関係者一同に支えられて、それが応援しているカープを作っているんだと実感できる良い記事だったので紹介させてもらいました。
まだまだ交流戦の正念場が続くカープ。
今後も2軍で出番を待つ選手たちを含めて戦っていくことになるでしょう。
明日からもチーム一丸で頑張ろう、カープ!
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