僕らもカープ

現在海外在住のカープファンが、現地観戦できない分の思いも込めて、カープを応援し続けるブログです。20数年来、カープを応援してきた視点から今年のカープの軌跡を自分なりに追いかけていくブログです。

田中3年連続フルイニング出場の偉業達成! 批判もある中でチームにとってプラスなのか考えてみた【閑話休題】

カープは全日程を終了したわけですが、田中選手は3年連続全試合フルイニング出場の偉業を達成。

フルイニング出場記録は歴代7位に達したわけですが、裏を返せば調子を崩していようが疲労がたまっていようがこの記録を継続させるためには試合に出続けないといけない制約を負っているともいえます。

今日はそんな田中選手の記録について書きたいと思います。

 

連続フルイニング出場のプロ野球記録、連続試合出場のプロ野球記録は?

連続フルイニング出場のプロ野球記録は以下の通りです。

 

金本知憲(広島、阪神)1492試合

三宅秀史(阪神) 700試合

衣笠祥雄(広島) 678試合

鳥谷 敬(阪神) 667試合

秋山翔吾(西武) 596試合(※継続中)

松井秀喜(巨人) 574試合

田中広輔(広島) 568試合(※継続中)

 

田中選手の記録は現時点で歴代7位。

3年連続フルイニング出場はそれだけの偉業と言えるとは思います。

それにしても金本さんの記録は異常ですね…晩年になって骨折しても試合に出続けていた(明らかに送球に影響がある中で守備にもついていた)だけありますね…2位の倍以上の記録は今後破られることはないのではないか…そう思わせるに十分なインパクトがあります。

田中選手の場合内野手ですからそのレベルの怪我をしてしまえば記録はストップしてしまうでしょうが。

 

来年順調にいけば松井選手の記録は開幕直後に抜き、鳥谷選手の記録、そして故衣笠祥雄さんの記録も来年中に抜ける可能性があります。

 

一方で連続試合出場記録の上位5位までですが、以下の通りです。

 

衣笠祥雄(広島) 2215試合

鳥谷 敬(阪神) 1939試合

金本知憲(広島、阪神)1796試合

松井秀喜(巨人) 1250試合

飯田徳治(南海・国鉄) 1246試合

 

フルイニング出場記録とはうって変わって、1000試合を超える記録がずらり。

代打で1打席に立つか1イニング守備に就けば良い連続試合出場記録と連続フルイニング出場記録は別物といえるくらい記録に差があることがわかります。

多少の怪我なら継続できる連続試合出場記録に対して連続フルイニング出場記録は基本的には身体がある一定レベル以上を維持していないと達成できない記録です。

 

加えて打撃が絶不調の場合であっても、勝負所のチャンスで打席がきたら代打を送ることすらできない。

そんなチームにとってもリスクのかなり大きな記録です。 

今年田中選手が達成した3年連続のフルイニング出場、しかも守備の負荷が大きいショートでその記録を達成したこと自体は間違いなく偉業と言えるでしょう。

 

 

 

田中選手のフルイニング出場はカープにとってプラスとなっているのか

 

そんな連続出場関係の記録の宿命とも言えるのが、果たしてそれがチームにとってプラスになっているのかどうかという議論です。

結論から言います。

今年までの4年弱続けている記録はカープにとってプラスに働いている偉大な記録だと思います、が、この先この記録が続く限り遅かれ早かれいつかマイナスに作用するときがくる可能性はあります。

曖昧な部分を残して恐縮ですが個人的にはそう思っています。

 

まずプラスに働いているという根拠ですが、田中選手の今年の月別の打率の最低は5月の.247で最高は9月の.284 (2試合の3月、4試合の10月は除く)。

月単位のある程度大きなくくりで見るとシーズン通算.262と比べて極端に数字を落とした月はありません(逆に爆発した月もありません)。

ただ8月は三振が増え、フォアボールも選べなくなるなどさすがに夏場の疲れの影響が見え隠れした印象は持ちましたが…。

 

それでも月別で見ても打率が1割台まで落ち込むなど明らかなブレーキとはなっていませんでした。

これが打撃面で明らかなブレーキとなった場合…その時は守備でどんなに貢献していたとしても代打を送る選択肢すら持てないのはチームにとってはマイナスでしょう。

加えて積極的休養を与えて疲労回復を図ったり、無理すれば試合に出られるけど怪我をしている場合の回復に当てる選択肢もないわけです。

 

それでも連続フルイニング出場記録がカープの中核を担っている田中選手のモチベーションにつながっているのは疑いようがなく、リーグ平均を上回る打率、出塁率、守備での貢献を考えれば2018年シーズンまでは田中選手がショートで試合に出続けてくれているメリットはデメリットを上回って大きかったと思います(一方で、8月に大差の試合途中で代えるなど少しでも田中選手を休ませれば、調子が上向いたかもしれない可能性はありますが)。

 

 

 

過去2年と比べると、2016年は9, 10月に打率.197 (シーズン通算.265)、2017年は6月に打率.235 (シーズン通算.290)と明らかな不調を経験したのと比べると今年は波が小さくなっていたような感じさえします。

攻撃面だけでなく、守備でもショートに田中選手がいることの恩恵はファンなら試合を見ていて感じたはずです、特に今年は守備面での進歩が著しくシーズンの失策数はわずかに7。

安定感ある守備にチームは数多く救われてきました。

(反面、ショートで他の選手が守備につく機会は皆無になりますのでチームの危機管理の観点からはデメリットもありますが…)

 

 

今年までの4年弱で考えればメリットがデメリットを上回りカープにとって恩恵をもたらしてくれたと思います。

ただ田中選手も来年で30歳。

守備の負担の大きいショートでどこまでこの記録を続けられるか…。

いずれどうしようもない年齢による肉体面の衰えが出始めたとき、あるいはどうしようもない不調に襲われたときにどこまでこの記録にこだわるのか次第では、逆にこの記録がチームの重荷になる可能性は十分にあるといえるでしょう。

 

田中選手本人がコメントしているように、チームにとって試合に出ることがマイナスになると思った場合には記録にこだわらない。

言うのは簡単ですが首脳陣も含めてその判断をどこまでシビアに出来るか。

一度止まれば、次のチャンスはもう二度とないであろう性質の記録です。

成績が落ちれば確実に批判の矛先にもなるでしょう(実際やはり試合途中の交代でも長いシーズン途中で休ませるメリットがあるのを否定する方が難しいと思います)。

 

当然田中選手もそれは分かっていて、緒方監督も全て分かった上で共に過酷な道を歩んでいるんだと思います。

まずは批判を浴びるような状況にならないよう頑張れ、田中選手!

批判を浴びるような状況になったとしても、少しでも早くそこから切り抜けられるよう頑張れ!

でもどうしてもダメそうなら(そんなときがくるのは当分先だと思いたいですが…)…その時は本人もですが首脳陣の責任が大きいでしょう。

 

ファンとしても中々見られない貴重な記録がどこまで伸びるのか、色々な意見を全部飲み込んで楽しみに見守ってもよいのではないかと思います。

 

34年ぶりの日本一奪還へ、明日からも一戦一戦、チーム一丸で頑張ろう、カープ!

 

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